2009年07月27日

河井継之助はすごい-その2

河井継之助はすごい-その2

1867~1869年(慶応3~明治2年)は、多くの「大物」が死んだ年です。
高杉晋作、坂本龍馬、中岡慎太郎、大村益次郎、横井小楠、近藤勇、沖田総司、土方歳三、などの「超大物」が相次いで亡くなっています。

戊辰戦争の最激戦地となった「長岡戦争」を反政府軍の中心となって戦った河井継之助も、負傷して長岡から会津へ落ちる途中の慶応4年8月16日、会津領塩沢村で没しました。享年は42才。
20代の若造中心だった薩長に比べて42才は「大人」です。


河井のすばらしい先見性は、彼の出身が「薩摩や長州や土佐や肥後」などの明治新政府の主役たちじゃない、越後長岡(現在の新潟県長岡市)であるのにもかかわらず、当時日本に3門しか入って来なかった「ガトリング・ガン」という最新鋭の機関砲を2門手に入れていることでも解ります。

当時の東北地方は、兵器調達に関しては「へき地」で、旧幕府軍の体勢が、「火縄銃」程度の装備だったことを思うとその卓越ぶりが解るというものです。


河井継之助の凄さは、人生を通じて「一貫性」があり、その生き方に「ブレ」がないと、言う点です。


「損得」でなく、「美か醜か」で判断するとでも言いましょうか、とにかく「美しく生きる」ということにこだわった、人間美学的なものを強く感じます。

新政府軍に敵対したのも、恭順し降伏している「徳川家」に対して、「武力で討つ」とした新政府軍の考えは「醜い」として、
人間としての「美」を貫くために、新政府軍に意見をするためとして、起ちあがったのです。

つまり、こちらに「理」があるのに、「武」によって攻めると言うなら、逆にこちらから攻めて「懲らしめてやる」と、決断したのです。
たとえ日本全部を敵に廻したとしても、卓越したその武力でもって「武装中立」出来ると、本気で思っていたのです。

また、その可能性はあったと感じています。それほどスゴイ人だったのです。
でも、人間なので「死」という「限界」はありました。河井が死後の後継者はいなかったのです。


河井が死去したことにより長岡は敗北し、多くの血が流されました。
河井の目指した「新政府へもの申す」ことも、木っ端微塵に吹っ飛ばされてしまいました。
河井は「賊将」となり、彼の評価も賛否わかれるところなのですが、私はそれでも、彼の生き方は「美しくて感動的」だと思いますし、彼のように己の信じた道を「ブレずに」生きて行きたいと思わずにはいられないのです。


河井の詳しい生涯については、これはもう司馬遼太郎の「峠」を読んでいただくしかありません。
私は、17才でこの本に出会い、人生の「節目、節目」で、何度となく読み返したと言う、稀有な1冊になっています。

これまでも多くの人たちにこの「本」をお薦めして来ました。よろしければぜひ、読んでみて下さい。
司馬遼太郎の最高傑作で、感動の1冊です。

坂本龍馬や、高杉晋作も、面白いのですが、私はやっぱり河井継之助こそ、幕末第1等の人物だと思っています。






で、昨日からの続きの「人間ドック」のことになるのですが、今日は遅いので続きは次回と言うことで、・・・。




次回は、「人間ドックにおける河井継之助の利用法」についてお話します。



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Posted by はんこ屋 at 23:37│Comments(3)柏木健児徒然帳
この記事へのコメント
歴史を語るはんこ屋さんは熱いですね!

次回のNHK大河は「河井継之助」で決まりです

主演の織田裕二がガトリング・ガンをぶっ放すのをぜひ見てみたい(^_^.)
Posted by アルプス整体院 at 2009年07月28日 09:47
いつ人間ドックとつながるのかと期待していたら・・・つづく・・・なんて。ガクッ
次回期待してます。w
Posted by えりつぃん at 2009年07月28日 10:16
>アルプス様

残念なのですが、来年は福山雅治で「坂本龍馬」なんですね。
河井のドラマは何本か作られていて、高橋英樹とか、阿倍寛がやっていました。
2~3年前に放送された中村勘三郎のは中途半端でした。
今、歴史ブームなので今後に期待したいです。


>えりっぃん様

いつもありがとうございます。
引っ張ってすいません。書き出すと長くなるのはクセのようなものです。
一所懸命には書いているのですが、伝わりますかね?
Posted by はんこ屋はんこ屋 at 2009年07月29日 11:31
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