2009年06月10日

飯嶋和一はスゴい!!

飯嶋和一はスゴい!!

スゴい、小説を書く人を見つけました。とにかくスゴイです。

そのスゴイ人、『飯嶋和一』が、どういう人なのか?
経歴などは、ほとんど公開されていません。
本の「著者紹介」も短く、ウィキで調べても以下の通りです。


★ここから引用★

飯嶋 和一(いいじま かずいち、1952年 - )は、山形県生まれの小説家。
ジャンルは主に歴史小説。
法政大学文学部卒業。中学校教諭、予備校講師などを経て執筆活動に専念。
これまでの著作は文芸誌の連載ではなく、全て書き下ろしの長編小説である。

受賞歴

1983年、『プロミスト・ランド』で第40回小説現代新人賞。
1988年、『汝ふたたび故郷へ帰れず』で第25回文藝賞。
2000年、『始祖鳥記』で第6回中山義秀文学賞。
2008年、『出星前夜』で第35回大佛次郎賞。

著書
『汝ふたたび故郷へ帰れず』(1989.01)河出書房新社 のち小学館文庫
『雷電本紀』(1994.06)河出書房新社 のち文庫、小学館文庫
『神無き月十番目の夜』(1997.06)河出書房新社 のち文庫、小学館文庫
『始祖鳥記』(2000.01)小学館 のち文庫
『黄金旅風』(2004.03)小学館 のち文庫
『出星前夜』(2008.08)小学館

★以上「ウィキ」より、★



私が氏を知ったのは、ラジオの番組です。

誰かが、氏を絶賛していて、歴史を題材にした「小説」で、本屋大賞(全国本屋さんが今、もっとも売りたい本を投票で選ぶとても評判がいい賞です。)に何度もノミネートされている。と、いう情報でした。


アマゾンのレビューなども見ましたが、「絶賛の嵐」でした。

今年の「本屋大賞」のノミネート作品は、「出星前夜」という、島原の乱に取材した作品なのだそうで、ラジオの担当者は、イチオシしていました。とにかく、すこぶる評判がいいんです。

で、本屋さんで見付けたこの「出星前夜」、2100円で500ページもあろうかという大作でした。
金額と、そのぶ厚さに圧倒されます。

途中で放り出してしまいそうな気がして、まずは安い、手頃なものからと、文庫化されている2作品(写真)を買って来て読んだところびっくりでした。評判とおりです。



「始祖鳥記」
は、江戸天明期に生きた建具屋「備前屋幸吉」が、1785年頃すでにある方法で空を飛んでいたという冒険小説です。
それだけでなく、この時代の商人たちの激しい「生き様」が描かれています。

「神無き月、十番目の夜」
は、慶長7年(関が原の戦い直後)に起こった、ある村での村民大虐殺事件のことが、衝撃的に書かれています。
最初は読みにくいのですが、本題に入ってからは「ぐいぐい」引き込まれていき、読むことを辞められなくなります。




2作品とも、歴史の英雄じゃなく、埋もれていた市井の人びとを発掘し、活き活きとした描写で描かれ、感動を与えます。
今まで「誰」も成しえなかった、貴重な作風です。

新しい「歴史」を発見し、衝撃を受けること間違いなしです。

飯嶋氏の特長は源義経とか、織田信長とか、坂本龍馬などのアイドルじゃなく、埋もれている「庶民」が主人公です。
「出星前夜」も、英雄の天草四郎じゃなく、そうした庶民の物語だとか。

こんどは確信を持って購入することが出来ます。
でも、その前に「雷電本紀」と「黄金旅風」ですね。

文章も、「歴史通」をうならせるきめ細かい描写で、歴史に対する造詣の深さを思わされます。
NHKで、今年は「直江兼続」だから、これに関連するものを書くなどという「軽い」人たちとは、全然違うのです。


とにかく、歴史好きには、ぜひ読んで欲しい「作家」です。
飯嶋氏は最近になって忽然と現れた作家さんですが、作品は長編の物がわずかに6作品。

他にいくつかの「短編」もあるそうなのですが、「本」になっていないみたいで、すぐ手に入れられるのは小学館文庫になっている4冊と、「出星前夜」ぐらいです。

しかも人気の「出星前夜」と「黄金旅風」は本屋さんでは、品薄状態です。
飯嶋氏は、人気作家のわりに「量産型」ではなく、1作を数年かけてじっくり書き上げるタイプのようで、1作1作がとても貴重な作品だと感じています。

「備前屋幸吉」「石橋籐九郎」そして、相撲取り「雷電為右衛門」など、聞いたことも無い人たちが主人公の歴史小説ですが、今もっとも面白い、一押しの歴史小説です。


どうですか、読んでみたくなりましたか?



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Posted by はんこ屋 at 11:21│Comments(4)柏木健児徒然帳
この記事へのコメント
読んでみたくなりましたっ(≧∇≦)
Posted by 甘党★よし甘党★よし at 2009年06月10日 17:59
歴史は好きじゃないですが機会があれば読んでみたいですねo(^-^)o
Posted by 新野上野中央 at 2009年06月10日 18:56
初めましてー。

いろいろと本の紹介おもいしろかったです。
雷電為右衛門は、聞いたことがあります。

無名な人でも、大きな仕事をした人がいますよね。
この間、

江戸時代に伊豆大島の波浮港を、開いた平六という
人の本を読みました。
Posted by 植松淳平 at 2009年06月10日 19:12
甘党★よし様<
コメントとてもうれしいです。
歴史好きには、超オススメです。ぜひ、読んで見て下さい。


新野さま<
きっと、歴史好きになれる1冊です。そして、歴史に学ぶことは大切だと思っています。また、そんなお話したいですね。

植松さま<
ご訪問いただきとても光栄です。ありがとうございます。
平六さんの話は全然知らなかったです。
そうして考えてみると、となりの「おっさん」が、すごい偉い人の可能性ってありますよね。

今回は、こんなにコメントが入って感動しています。
拙い文章にお付き合いいただきありがとうございます。
皆さん、これからもよろしくお願いします。
Posted by はんこ屋はんこ屋 at 2009年06月11日 16:38
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